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光の王国第4話–The Shining Kingdom-

――前回までのあらすじ――

 魔法が当たり前のように存在する世界。その世界に存在する小さな国家『サンシャイン王国』。この王国の各地には優秀な魔法使いを世に排出するため、多数のアカデミーが点在している。
 平凡な日常を送る一人の男子、柊俊介は、幼なじみの松原飛鳥と共に『スペルアカデミー』の中等部に進級した。二人は感知するのが難しいとされる、光の精霊レイを感じ取ることができる。とは言っても、レイの力で魔法を使えるのは飛鳥だけで、俊介は気配を感じるくらいしかできない。
 進級初日、遥香は俊介を連れて図書館に行った。俊介は遥香が本を探している間、漫画や雑誌などを読んで時間を潰していたのだが、気がつくと遥香は姿を消したいたのだ。
 俊介は、彼女を探す途中ゴブリンに襲われてしまい、気がつくと洞窟にいた。そこには遥香もおり、二人で洞窟を散策することにした。
 洞窟を散策していると、ゴブリンの長に襲われる。やられそうになったところにちょうど担任の新城先生が現れ、助けてくれた。しかし先生は、
 「あとはお前たち二人でやれ。」
と言って手を貸さなかった。無理だと思いながらも二人は必死に戦い、ついに長を倒したのだが、それは新城先生の仕組んだものだったと発覚する。先生は、
 「レイを感知できるお前達の特訓を理事長に頼まれたんだよ。」
と言う。俊介は、
『既に光の魔法を使える遥香ならともかく、なんで自分まで?』
と困惑するも、先生はそれ以上は口にしなかった。
その後二人は家に帰り、今日の出来事を振り返ったのだった。

 


次の日、俺はいつも通りアカデミーに登校する。
「いっけね、つい初等部に来てしまった。」
すぐさま踵を返し、隣の校舎へ向かう。
「昨日から俺は中等部だっての。」
俺は苦笑した。
と、そこに聞きなれた足音が聞こえてきた。
「俊介ー置いてかないでよー。」
我が幼なじみの遥香だ。
遥香は朝が弱い。だからこうしていつも遅刻ギリギリになって学校に来る。
「俊介なんで起こしてくれなかったのよー。」
「お前なあ・・・もう中等部なんだから、そろそろ自分で起きろよ。」
俺は、やれやれと溜息をつく。
「それよりも、お前昨日の先生の話覚えてるか?」
「先生の話?ああ、理事長が私たちに注目してるってやつ?」
「ああ。もしその話が本当なら今日もまた何かあると考えた方がいい。昨日の洞窟の件だけで特訓とやらが終わったとも考え難いからな。」
実際、昨日は遥香一人が活躍しただけで俺は何もしてない。それで特訓が終わったって言うんなら、俺は何だったんだって言いたくなる。おそらく今日は、遥香よりも俺に接触してくるんじゃないだろうか。
そんなことを考えているうちに、中等部の校舎にたどり着いた。
「お、ようやく来たか。先生待ちくたびれたぞ。」
我らが担任こと新城先生だ。俺たちを待ち伏せしていたらしい。
「朝から僕らを待ち伏せなんてお疲れ様です。で、今日はどうしました?」
「いやなに、理事長がお前ら二人を呼んでるから待ってたんだ。」
「理事長が?」
やべ、嫌な予感しかしない。
「ああ。昨日も話したと思うが、理事長はお前らがレイを感じ取れることに注目している。だからそれについて話がしたいらしい。」
ああ・・・。まさか本当に予想が当たるとは・・・。
「とりあえず理事著王室に案内するからついて来い。」
ホントは断りたいところだが、そういうわけにもいかないので黙って先生の後を追う。
「理事長室かあ・・・どんなところなんだろう。ね、俊介。」
おい遥香、なんでお前はそんなに嬉しそうなんだ。
「だって理事長室だよ!?普段滅多に入れないからすごく楽しみ!」
いかん。心の声がただ漏れだったらしい。
「俺はそんなにいい部屋じゃないと思うけどな。理事長室だぜ?どうせ堅っ苦しい部屋なんじゃねえの。」
「そうなのかなあ・・・。」
そんなやり取りをしているうちに、目的の部屋に着いたようだ。
「(コンコン)理事長、例の二人を連れて参りました。」
「ああ、入りたまえ。」
「失礼します。」
「し、失礼します。」
「失礼しまーす。」
理事長室入ってまず最初に目にとまったのは、部屋のど真ん中にある・・・壺?
「なんだこの壺(?)。」
「ああ、それは魔力壺だ。いざって時のために、普段から壺に魔力を貯めているのだよ。」
「魔力壺・・・ですか?そんな壺聞いたことないんですけど。」
「魔力壺は、一般には出回っていない。あるのはここ以外では王宮くらいだろうな。」
「王宮くらい・・・?じゃあなんでここにあるんですか?」
「それ以上は機密事項だ柊君。いずれ君にも分かる日が来る。その時まで待ちたまえ。」
「は、はあ・・・。」
なんだかよく分からないが、そういうことらしい。
「理事長、そろそろ例の件を。」
「分かってるさ。」
そう言う理事長を見ると、見た目はまだ若い。三〇歳~四〇歳くらいだろうか。新城先生よりも若く見える。『本当にこの人が理事長なのか?』と疑問に思いたくなるくらいだ。
そんなことを考えていると、理事長が口を開いた。
「柊君に松原君、話は新城から聞いてるだろうが、一応改めて言おう。君たちは感知するのですら難しいとされる、光の精霊レイを感じることができる。特に松原君、君は既にいくつかの光の魔法を使えるそうじゃないか。」
理事長は、俺たちのことをよく調べているらしい。
「昨日の戦い、遠視の魔法を使って見ていた。光の魔法使いでも難関とされるプリズムソードをどうやって取得したんだ?」
それは俺も気になる。上級魔法自体使えるのは凄いことなのに、それが光の魔法ともなれば難易度は格段に上がる。現に新城先生も驚いてたしな。
「私、図書館で魔道書を読むのが好きなんです。それで光の魔法について少し興味がわいたので、光の魔法の魔道書を読みました。そして、その本を片手に家で練習したらいつの間にかできるようになっていたんです。」
おいおいマジかよ。いつの間にかできるようになってたって、そんなのありえるのかよ。
「なるほど・・・。大した素質だな。」
そりゃあそうだろう。てか、理事長まで驚かせるなんて、遥香って何者だよ・・・。
「では次に、柊君。」
「はい。」
「君はレイをどの程度まで感知できるんだ?」
「僕は・・・時々光に包まれたように、体が暖かくなる事があるんです。おそらくレイなんでしょうけど、僕にはその程度しか感知することができません。ですから、もし理事長が僕に期待を抱くんだとしたら、やめておいたほうがいいです。」
あ、つい余計な一言を言ってしまった。
「体が暖まる・・・だと?」
あれ、なんか理事長が食らいついたぞ。どういうことだ?
ふと隣を見ると遥香まで驚いたような目をしている。はて、これは一体。
「・・・柊君にも素質があるとは思っていたが・・・ここまでとはな。」
理事長が急に深刻な顔をした。え?え?どういうこと?
すると、遥香がまるで俺の心を読んだかのように喋り始める。
「あのね俊介、レイを感知する時、普通は視界が明るくなるような感覚なんだよ。私もそう、光の魔法を使うときも一瞬頭の奥で何かが光るの。」
「・・・つまりどういうことだ?」
「だから、俊介はレイの感じ方が特別っていうこと。」
全くわからん・・・。
「そこからは私から話そう。」
と言ったのは新城先生だ。
・・・あ、先生まだ居たんだ。ずっと黙ってたからもういないのかと思ってた。
「柊、お前はレイを感じるとき、『体が温まるような感じ』と言ったな。」
「ええ、言いましたけど。」
「その感覚を持ったのは、この国で過去に一人しかいないんだ。」
一人・・・?誰だ?
「その人はな、この国の創設者、初代サンシャイン国王『レイン・クロウリー』だ。レインの逸話はお前も知っているだろう?」
「ええ、確か、当時まだ魔物だらけだったこの土地に守護結界を張って国を創ったとか。」
「そうだ。そしてお前の光の魔力はレインと似ているということだ。」
「俺の魔力がレインと似ている・・・?」
と、ここで理事長が口を開いた。
「柊君、君は特訓を積めば光の魔道士・・・いや、国王にもなれるかもしれない。」
「こ、国王・・・?たかがレイの感じ方でそんなに変わるものなんですか?」
「ああ。我々は普段精霊の力を借りて魔法を使っている。それは分かるな?」
「はい。精霊に自分の魔力を差し出すことで、一時的に契約して魔法を放つんですよね。ただし精霊は誰にでも力を貸してくれるわけではない。精霊と術者には相性というものがあり、相性が悪いとあまり強力な魔法は使えないとか。」
「そうだ。そして大事なことは、精霊との相性が良いと、術者は『精霊に守ってもらっているような感覚を覚える』ということだ。」
「精霊に守っているような感覚・・・!?」
それって俺がレイを感じてる時の感覚じゃないか!
「気づいたようだね。そう、君は最初に、『光に包まれたように体が暖かくなる』と言った。それはすなわち、君の魔力とレイの相性が最高だということだ。」
俺の魔力とレイの相性が最高・・・。
「柊君、私は君に光の魔法をマスターして欲しいと思う。もし、光の魔法を習得する気があるなら、君を今日から特殊部へ進級してもらう。もちろん一人ではなく、松原君も一緒にね。」
俺は迷った。なにせ俺には光の魔法の才能なんてないと思っていたのだ。それなのにその考えはむしろ逆で、訓練すれば国王にもなれるかもしれないと言われた。
「俊介、一緒に特殊部に行こう?折角レイとの相性が抜群なのに、この提案を蹴ったらもったいないよ。」
「そう・・・だな・・・。春香の言うとおりだ。」
「じゃあ・・・!」
「でもダメだ。」
「どうして!?」
「俺はまだ、基本の四大属性の魔法すら満足に扱えない。そんな状態で光の魔法を特訓しても仕方ないと思うんだ。だからまずは中等部で練習させてくれないか?」
「だ、大丈夫だよ。四大属性の魔法と光の魔法は全然違うものなんだから・・・!」
「遥香、悪いけどここは退けない。だけど、光の魔法を特訓しないわけじゃない。今から一年・・・いや、半年だけ中等部で魔法の基礎から学ばせてくれ。それからでも遅くないだろ?」
「うーん・・・そういうことなら・・・。分かった。」
「柊君、ではとりあえず半年だけ中等部で学んでもらう。松原君はどうする?君だけ特殊部に入ることもできるが。」
そう言って理事長は遥香の方を見る。
「俊介・・・絶対後で特殊部に入るんだよね?」
「ああ。絶対だ。」
俺がそう言うと遥香は、理事長に返答する。
「分かりました。今日から特殊部に入らせて頂きます。」
「そうか、ではそういうように手配しておこう。新城、松原君を特殊部まで案内してやれ。」
「分かりました。松原行くぞ。」
そう言って新城先生は遥香を特殊部の後者へ連れて行った。
「では柊君、君は中等部へ行きなさい。」
「はい。失礼しました。」
一礼して俺は理事長室を後にした。
「ああ言ってしまった以上は、今までみたいに適当に講義を受けるわけには行かないな。待ってろよ遥香、すぐに追いついてやる。」

そうして俺は半年間、特殊部へ入るため魔法を一から学ぶことにした。
To be continued
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2013-02-27(Wed)
 

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